海外旅行保険とは？

海外旅行保険とは、海外旅行中の思わぬアクシデントで発生した費用をカバーしてくれる保険です。急な病気やケガ等で、外国の病院で治療を受けたり入院したりすると、日本の健康保険等は使えないこともあり、日本では考えられないほどの治療費を請求される場合もあります。

また、盗難にあった場合や賠償責任が生じるようなトラブルにあった場合にも海外旅行保険でカバーできるものがあります。言葉も文化も異なる海外では、日本では考えられないようなトラブルに遭う可能性があり、対応もスムーズにできるとは限りません。
保険はそんな時に自分を助けてくれる味方になりますので、海外旅行の際には保険に加入しておくと安心です。

海外旅行保険は、実際に海外旅行をしている期間だけでなく、自宅を出発してから帰宅するまでの間を補償します。出発時の空港等で加入した場合は、自宅からではなく加入してからが補償対象になるため、可能であれば自宅を出発する時から補償されるよう、事前に加入しておくことをおすすめします。

海外旅行保険の基本的な補償範囲は主に4つ

海外旅行保険の基本的な補償範囲は以下の4つです。どのような場合に保険金が支払われるのか、よく確認しておきましょう。

ケガや病気

海外旅行保険の被保険者（保険の対象となる方）が、海外旅行中に急激かつ偶然な外来の事故によるケガにより、事故発生の日からその日を含め180日以内に死亡した場合・後遺障害が生じた場合・治療費用が生じた場合等に保険金が支払われます。

また、旅先でかかった病気や感染症によって死亡したり、治療費用が発生した場合も要件を満たしていれば保険金が支払われます。ケガや病気で継続して3日以上入院した場合に家族が駆けつける場合の「救援費用」も補償されます。

賠償責任

海外旅行中には、思いがけず他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして法律上の損害賠償責任を負うケースもあります。このような場合は、海外旅行保険の賠償責任危険担保特約でカバーすることができます。

盗難・破損（携行品損害）

海外旅行中に、被保険者の携行品が盗難・破損・火災等の偶然起こった事故で損害を受けた場合、携行品損害保険金を受け取ることができます。補償額は、持ち物1つ、１組または１対あたりの限度額までで、その時点での価格（時価）または修理費用のいずれか低い額になります。ただし、通貨やクレジットカード、小切手等は補償対象外です。

偶然事故

海外旅行中の偶然の事故により、予期せぬ費用がかかった場合にも、保険金を受け取ることができます。「航空機寄託手荷物遅延等費用担保特約」では、航空機に預けた荷物が別の空港に行ってしまったりして、荷物の到着が遅れた場合購入した衣類や日用品の購入費用が補償されます。

それぞれのカバー内容とは？

それぞれのケースで、どのような場合に保険金が支払われるのか具体的な内容を見てみましょう。

ケガや病気の場合、交通費や医療通訳も補償

海外旅行保険では、ケガや病気の治療そのものにかかった費用だけでなく、医師が処方した薬代や、入院や通院のために現地でかかった交通費、医師との間の医療通訳にかかった費用なども幅広くカバーできます。ただし、虫歯等の歯科疾病は基本的に補償されません。旅行に行く前に治療は済ませておきましょう。

賠償責任は悪気のないトラブルにも対応

旅行中に賠償責任が生じる場合の例としては、誰かにケガをさせたり、ホテルのバスタブから水を溢れさせて客室を水浸しにしてしまったり、ショッピング中にうっかり商品を破損させてしまったりした場合などが考えられます。その他、日本では考えられないようなトラブルに巻き込まれるケース等でも、賠償責任危険担保特約があれば不安を取り除くお守りになるでしょう。海外では、高額な賠償金を請求されることもあるため、必要性の高い補償といえます。

盗難・破損（携行品損害）はバッグやカメラなどを補償

携行品損害担保特約での携行品とは、バッグやカメラ、時計、旅券等、被保険者が所有しているもので旅行に持ってきた物を指します。また、友人から旅行のために無償で借りた物も含まれますが、業者からのレンタル品は含まれません。

海外ではスリや置き引き等が多く、先進国でも盗難の被害に遭うことは珍しくありませんので、保険で補償されていると安心です。また、スーツケースが破損したことがあるという方はけっこう多いのではないでしょうか。旅行中に被害に遭ったら、請求するとよいでしょう。

偶然事故は飛行機の遅延・欠航を補償

海外旅行中、事故やトラブルにより航空機の出発が遅れてホテルの宿泊代や食事代がかかってしまったという場合も多いようです。航空会社がホテルや食事を手配してくれる場合もありますが、6時間以上の遅延なら「航空機遅延保険金」を請求することができます。

こういった知識をあらかじめ知っておくと、せっかく加入した保険が無駄になりません。購入した商品やかかった費用の領収書は保険金請求に必要なため、きちんと保管しておきましょう。

旅行計画時に補償内容を確認しておこう

言葉の通じない海外旅行先で、思わぬトラブルに巻き込まれたり、急な病気やケガで病院に行ったりしなければならないとなると不安も大きいものです。24時間365日いつでも日本語で対応してくれるサービスがある保険会社だと安心ですね。

海外旅行を計画する時には、旅行内容だけでなく、海外旅行保険の補償内容もあわせて確認し、いざという時に備えておきましょう。